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H ZETT M


トラックス
アルバムの紹介
アルバムリスト

 
 
 
 

【 5+2=11 】【 2007-01-10 】

トラックス:
1.名前を書く

2.ピアノイズマイライフ

3.田園 (提供)

4.君と歩いてく

5.バカンス

6.腹ヘリ犬

7.サンデー

8.呪文

9.ベッドルームで飛びはねろ

10.あらよっと音頭 (提供)

11.春疾風 (提供)



アルバムの紹介:

謎のピアノ絶叫マシーンH ZETT Mの、衝撃のソロアルバムが完成!PE'Zのキーボードとしてひときわ異彩を放つヒイズミマサユ機ではないか?と疑問がよぎり、PE'ZのリーダーOhyama B.M.W Wataruに聞いたところ「PE'Zの活動の合間にそんな時間はなかったはずなんで、別人です。」ときっぱりと否定され、ヒイズミマサユ機本人に聞いても終始ノーコメント。
なにはともあれ、この只者ではない新人(?)のデビュー作は「5+2=11」(5+2→ゴッタ煮=11曲)というタイトルが表す通り、彼の溢れんばかりの鬼才っぷりが存分に発揮されている。

高速なピアノで幕を開け、すさまじいテンションで脳ミソを掻き回される「名前を書く」は、人間技を超えたパンクスピリットが最大限に放出されている。軽い目眩を覚えながら立て続けにやってくる「ピアノイズマイライフ」は、彼が幼い頃から戯れていたピアノにまつわる自叙伝的な歌詞と、ピアノ・ロックンロールなスピード感に溢れていて、まるで現代のStand!とも言うべき強烈な自立の歌だ。一変して荘厳なピアノ曲「田園」は、オリエンタルなピアノの響きが非常に美しい。これは果たして本気かご愛嬌か!?
夜の田園を想像させるSEに重なり合って聴こえてくるピアノリフで始まる「君と歩いてく」は、息遣いが感じられるストレートな歌声がタイトなバンドサウンドとストリングスに乗って、タイトル通り素直で強い気持ちを歌う。この大作によってアルバム最初のハイライトを迎える。一段落したかと思いきや、続く「バカンス」はどこか脱力なヒップホップトラック!予想を裏切る仕掛けの連続で、ついにラップまで披露する有様だ。力強く切れのあるライミングはMCとしても非凡な才能を感じさせる。クラシカルなピアノの3連フレーズで始まる問題作「腹ヘリ犬」は物悲しい歌というか嘆きから一気に壮大なストリングスと音響の渦に雪崩れ込んでゆく。歌詞は聴き取れないが「僕はまだまともじゃないよ」という言葉がまるで長編映画のようにドラマティックな世界をいっそう切実なものにする。ここで再びハイライトが訪れる。そしてまたしても、これ以上ないほどのズッコケな「即興ロンド」!こちら側の予想を常に裏切り続け、一体何を考えているのだろうか!?とますます彼の内面世界に興味をそそられることになる。続く「サンデー」は最高にアッパーかつご機嫌なナンバー。悪ふざけのような掛け声やサウンドエフェクトも、彼の手に掛かったらまるで童心に帰ったように純粋で無邪気だ。「呪文」は粋なロックンロールに乗せて歌う、きっと彼なりのラブソング。「ベッドルームで飛びはねろ」は印象的なイントロで始まり、ストレートな歌と素朴なリコーダーがまるで少年が大人になる成長の過程をどこまでも優しく、どこまでも力強く描いた大作。ここでも再びハイライトを迎える。またしても!「あらよっと音頭」ではなんとも滑稽な連弾風ピアノに、あなたは笑わずにいられるだろうか?そしていよいよクライマックス、PE'Zが海外進出の決意表明した時期に発表されたナンバー「春疾風」で静かに、本当に今度こそ幕を閉じる。やはりH ZETT Mはヒイズミマサユ機なのか???

常に聴き手の一歩先を行き、混乱、収束を繰り返しながら最終的に明快かつキャッチーということは、まさにH ZETT Mの人柄そのものであり、決して誰にも真似のできない芸当であろう。ステージやメディアで見せる彼の奇想天外なイメージの裏に隠された世界までも描かれ、安易に迎合することのないリアルミュージックであり、かつ最高のポップミュージックという奇跡の1枚がここに完成!