けなげな努力が実り1999年のクリスマス・シーズンにチャンスがやってきた。11歳だったニックは当時マディソン・スクウェア・ガーデンで上演されていたミュージカル『クリスマス・キャロル』にTiny Tim役で抜擢されたのを機に、2001年『アニーよ銃をとれ』で念願のブロードウェーデビュー。翌2002年には『美女と野獣』に出演し、2003年には『レ・ミゼラブル』、『サウンド・オブ・ミュージック』と、立て続けに大作の舞台に立ったほか、ブロードウェーの人気アーティストが名を連ねるクリスマス・コンピレーション・アルバムで、「Joy to the World (A Christmas Prayer)」を発表。同曲は父ポールと書き上げたオリジナルで、コーラスには『美女と野獣』のキャストが参加。クリスチャン・ラジオでもオンエアチャートをにぎわせた。
2005年にレコード会社の社長は兄弟が書き上げた楽曲に着目し、3人グループでのアーティスト契約を打診した。サウンドの方向性についても、彼らが制作した楽曲に加えてイギリスの人気グループ・バステッドの「YEAR3000」と「WHAT I GO TO SCHOOL FOR」カヴァーを指示。ポップ・パンクの要素を盛り込むことでより広い層へのアピールアピールを狙った。しかし、デビュー時期の見極めに関しては慎重で、アルバム発売日は未定のままで、3人は長いツアー生活をスタート。バックストリート・ボーイズやジェシー・マッカートニーらメジャーアーティストのツアーに加わり、オープニングアクトをつとめた。
2008年8月12日、待望の3rdアルバム『A Little Bit Longer』が発売され(日本2009年1月14日)、前作同様にダブルプラチナムを獲得してチャートを席巻し、世界中で34個のプラチナとゴールドを獲得。全米で100万人を動員したヘッドライン・ツアー『Burnin' Up Tour』も大盛況のうちに終了。ケビンが言うにニックは「グループの核」なのだとか。
2008年の「American Music Awards」で最優秀新人賞を受賞、「MTV Video Music Awards」「MTV Europe Music Awards」「グラミー賞」では最優秀新人賞にノミネート。また、ローリング・ストーン誌の表紙を飾り、ジョナス掲載号が2008年で1番の売上げを記録。秋には写真集を出版し、初日で100万部を売上げ、驚異的な数字を記録。これもすべてニックのおかげだとジョーは語った。
2009年には、アメリカ新大統領のバラク・オバマの就任式のために行われたライヴ「Kids' Inaugural:We Are The Future」のイベントに出演し、オバマの娘も大ファンという熱狂ぶり。またニックのパフォーマンスもとてもよく評価された。2月には昨年行った「Burnin Up TOUR」の模様を映画化した3Dコンサート映画が全米を皮切りに全世界で公開が決定。アメリカでは興行成績初登場2位を獲得。 5月からは、ワールド・ツアーが南米からスタートし、北米、ヨーロッパと決定。その中にはニュー・ヨークのナッソー・コロシアムやロサンゼルスのステイプル・センターの3days、さらにロンドンのウェンブリー・アリーナを含むアリーナ・コンサートが開催。ニックはいずれもドラム担当が多かったがギターも上手でファンを熱狂させた。