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高田渡( たかだ わたる )



アルバムの紹介
アルバムリスト
歌手の紹介


アルバム名:汽車が田舎を通るそのとき

   高田渡にとって初の単独アルバムで、1969年10月のリリース。若い女性パーソナリティのラジオ番組にゲスト出演し弾き語りを披露しているような設定で、淡々とではあるが、実に滋味あふれる歌を聴かせてくれる。アナログA面にあたる前半部が、前作『高田渡/五つの赤い風船』での毒の効いたプロテスト・フォーク路線とは一転した、私的で郷愁に満ちた素朴な歌、アナログB面にあたる後半部が、労働者階級の心情をシニカルな視点をまじえてつづった歌、という構成だが、当時22歳とは思えない老成ぶり共々、すでに高田渡の世界が確立されていることがわかる。素敵なジャケット・イラストは、実兄で画家の高田驍の作品。